糖尿病、生活習慣病の専門医院 松本市・多田内科医院
院長業績私の本の日記（２）
アンダーリポート・ブルー ／ 佐藤正午
アンダーリポート・ブルー ／ 佐藤正午（小学館文庫）★★★
小説の構成が極めて独創的だ。物語が最終段階のクライマックスにさしかかった時、本はそこで終わる。そしてそのクライマックスは冒頭部分であることを悟るのである。本を読み始めたときは、いったいどうなっているのか全く分からなかったが、読者は本が終わったとき必ず冒頭から再び読み直すことになる。交換殺人というテーマだが、ミステリーと呼ぶには途中から事件の内容はほぼ推測でき、大きな展開は望めないが、１行１行に何か大事な意味が隠されているのではないかという気がして、じっくり時間をかけて読まなくてはいけない。この作家の本は初めて読んだが、２，３取り寄せてみる価値はありそうだ。（平成２９年２月）
小説の構成が極めて独創的だ。物語が最終段階のクライマックスにさしかかった時、本はそこで終わる。そしてそのクライマックスは冒頭部分であることを悟るのである。本を読み始めたときは、いったいどうなっているのか全く分からなかったが、読者は本が終わったとき必ず冒頭から再び読み直すことになる。交換殺人というテーマだが、ミステリーと呼ぶには途中から事件の内容はほぼ推測でき、大きな展開は望めないが、１行１行に何か大事な意味が隠されているのではないかという気がして、じっくり時間をかけて読まなくてはいけない。この作家の本は初めて読んだが、２，３取り寄せてみる価値はありそうだ。（平成２９年２月）
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